確定拠出年金(DC)のマッチング拠出制度は、年代によってその活かし方が変わってきます。

今回は、若年層がマッチング拠出を効果的に使うための考え方をお伝えします。

単年での税制優遇効果は低め

マッチング拠出には「税制優遇」という大きなメリットがあります。
しかし、20〜30代といった若年層は、そもそも所得が少なく、所得税率は5〜10%程度の人が多いと思います。
「所得控除」の効果は、比較的少ないと言わざるを得ません。

若年者にとって「時間」が最大の武器

それでは、若年層は何に注目すべきでしょうか。

それは、時間です。
若年層は、受け取りの時期(60歳)まで時間があるのが強みなのです。

運用期間が長い、ということは、リスクをより大きくとることができ、より大きなリターンを狙うことができます。
もし損失が出ても、取り戻す時間が十分にあります。
確定拠出年金の利益は非課税ですので、マッチングで原資を大きくして、これを効果的に使いましょう。

もちろん、所得控除を長い間受けられるのも大きいです。
単年の節税額は上の年代ほどではありませんが、数十年積み重なれば、大きなものとなります。

若年層は「時間」を味方にすることができることを念頭に、マッチング拠出を活用することをお勧めします。

会社がせっかく制度を導入しても、従業員の理解が不十分で、利用されなければ意味がありません。

従業員にはしっかりと説明をし、自身の老後資産形成に役立ててもらいましょう。

※本記事は一般的な考え方の1つであり、効果を確約するものではありません。
判断は本人の責任において行ってください。