商品配分変更・スイッチングとは

確定拠出年金(DC)の運用は、「商品配分変更」と「スイッチング」によって行います。

「商品配分変更」は、毎月出す掛金でどの商品をどんな割合で買うか、この’割合’を変更することを言います。

一方、「スイッチング」は、今まで購入した商品を売却し、その代金で別の商品を購入することです。

この2つは別物であると、従業員に理解してもらう必要があります。

株を全部売ったはずなのに数カ月後にまた株が発生?

よくある失敗として、商品配分変更とスイッチングの両方を変更するつもりが片方しか変更していなかった、ということがあります。

例えば、運用方針を株式中心から債券中心に変更しようと思い、スイッチングを行って手持ちの商品を債券に変えたが、商品配分変更をしていなかったため、翌月以降も株式中心に商品が自動購入されていた、というようなことがよくあります。

みんなは実際どうやって運用しているのか

ちなみに、商品配分変更とスイッチングでは、どちらの方がよく使われているのでしょうか。

これは、一般的には商品配分変更のほうです。

スイッチングは、今持っている商品を売ることになるため、利益確定または損切りの意味合いとなります。

投資になじみが薄い人にとって、マイナスを確定させる「損切り」は、簡単なものではないと思われます。

逆に、商品配分変更はそのようなことを気にせずに行うことができます。

もう10年以上確定拠出年金を運用している人であっても、スイッチングを1回も行ったことがないというケースが大半です。

必要以上に行うべきではありませんが、1度くらい経験したほうが運用に関する興味も高まり、本人の資産形成にも役立つのではないでしょうか。

大切な「投資教育」

従業員がしっかり運用に取り組むためには、会社がきちんと投資教育を行うことが重要なポイントです。

制度を導入したら、小さな内容でも定期的に従業員に対して発信していくことが大切だと思います。