退職金制度があると従業員の定着率が上がる?

退職金制度がある場合とない場合で比べれば、制度があるほうが従業員の定着率は上がるでしょう。 安易に退職せず、長く働いてもらう 退職金制度は、「定年退職だと満額」「中途退職・自己都合退職だと減額」といった設計が可能なのです。 従業員が何らかの事情で転職・退職したいと考えた場合に、本人からすれば退職金が減るのはイヤですよね。「退職金が減って損するくらいならこのまま働こう」となります。...

退職金制度があると従業員の不祥事が抑制できる?

不祥事で辞める社員にも退職金支給? 在職中に従業員が不祥事を起こして辞めてしまい、そんな人にも退職金を払わざるを得なかった・・・ または、辞めた後になって、機密情報漏洩や、禁止している同業他社への転職が発覚した・・・ 会社側としては、納得いきませんよね。 しかし、退職金制度は、懲戒に該当して退職したような場合に、不支給または減額とする設計が可能なのです。 実際に過去には、懲戒による退職の場合に退職金を不支給としたり、競合他社への転職者への減額支給を認めた判例があります。 明確なルールと合理性...

退職金制度があると優秀な人材を獲得できる?

人材難の時代 昨今は労働力不足の時代、売り手市場です。 求職・転職者は、当然に複数企業を比較しています。 退職金のある会社とない会社、どちらを選ぶでしょうか? ・・・よほどインパクトのある年収を提示されない限り、退職金のある会社の方でしょう。 同じような労働条件であれば、退職金がない会社は不利になります。 応募者は何を見ているか 労働条件のアピール材料としては、 ・休みが多い ・所定労働時間が少ない ・福利厚生、従業員教育が充実     などなど 退職金のあり・なしに勝るインパクトのある労働条件は、年収(給与)くらいです。...

従業員は自分の退職金の金額を知らない?

退職の手続きにて 私は、企業の人事部で退職手続きを担当していました。 退職する月に手続きをするのですが、ほとんどの人が退職金の金額を「その場で」知ります。 「思ったより多い」「想定していた額より少ない・・・」と、人によって反応は様々です。 一応、会社から年に1回は金額を通知していたのですが、記憶に残らないようですね。 また、退職を控えた人にとって、興味がないわけではないのでしょうが、 人事には聞きにくいのでしょうか・・・ 退職金は「老後資産」 退職金は、主として老後資産という位置付けになります。...

退職金制度にはどんなものがある?

退職金制度の種類 退職金制度・企業年金制度といってもいろいろあります。 ・退職一時金 ・確定給付企業年金(DB) ・確定拠出年金(DC/日本版401K) ・中小企業退職金共済(中退共) ・特定退職金共済(特退共) ・厚生年金基金 ・小規模企業共済 これらの制度には特徴や制限があります。 1つの制度だけでは、思いどおりの退職金制度を構築することが難しい場合があります。 しかし、2つ以上の制度を組み合わせることで、多くの問題がクリアーできます。 制度の新規導入の場合・見直しの場合にかかわらず、...

退職金とは?

税法上は「退職により一時に受ける給与」。 そうではなくて、ここでは「どんな性質のものか」を考えてみましょう。 退職金は、「長い間企業で働いてくれた人に対する支払い」と言えますよね。 退職金の性格 退職金には、次の3つの性格があります。 ①功労褒賞説②賃金の後払い説③生活保障説 この意味合いを順番に見ていきましょう。 ①功労褒賞説 企業への功労に対する報酬を退職金とする考え方。 ②賃金の後払い説 本来は在職中に支払うはずだった賃金の一部分を、後から退職金として支払う考え方。 ③生活保障説...